跳ね馬だって映画が好き
主にケーブルで流れる映画をだらだら見て感想を書いています。 決して評論や解説ではない、ただの『感想』・・読んでってくださる?
『キャラバン』
キャラバン キャラバン
ティレン・ロンドゥップ、カルマ・ワンギャル 他 (2001/06/22)
タキ・コーポレーション
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監督:エリック・ヴァリ
出演:ツェリン・ロンドゥップ、カルマ・ワンギャル


ヒマラヤが舞台になった映画に弱い。
DNAの中に刻み込まれた祖先の血が騒ぐような、懐かしいさや息苦しさ、生の原点を見るような生々しさを感じる。
あの自然の凄さをどんな言葉で表せばいいのか、語る術をもたない自分がもどかしく
恐れをなすほどの映像にただ息をのむばかりであります。

出演者はほとんど地元の村人達、まるでドキュメンタリーのようにしずしずと映像は進みます。
厳しい環境で暮らす村人の収入源は山で採れる岩塩、
これをヤクの背にのせ町へ行き、必要なものを手に入れる。
町に行くって聞いたらやっぱ日帰りとかせいぜい一泊くらいだと思うでしょ?
違うの。何日もかけてヤク達と野宿しながら、険しい道無き道を行く命がけの旅、それがキャラバン。
村人の生活と、命の糧「塩」、生活を支えるヤク、そしてキャラバン隊の仲間、全てがのしかかるキャラバン隊の隊長は重責であり知恵とリーダーシップが求められる。

将来を期待されていた若者の死によって、新しいリーダーが必要となったが
村では勢力が二分し長老派と若手で対立が起きてしまう。
互いに譲らぬまま二手に別れて始まるキャラバンの旅。

新しい風を起こす若者達と、伝統を守ろうとする古い長老達との確執は
いろんな世界で起こる事であり、近代化から遠く離れたこの岩肌に住む民族にも時代の波が押し寄せる。結局は互いに敬意をもって認め合わなければ目標を達成出来ないという結末もまた同じである。

キャラバンの旅が大変見応えありまして、ぜひ大きなスクリーンで見て欲しいです。
長老が長年一緒にやってきたヤクに対して愛情とも尊敬とも取れる態度で語りかけるのが印象的でした。
”ヤクと共に生きる”という言葉がぴったりな人達、映画撮影の後はまた普通の生活に戻ったそうですが、未見の文化に触れた村はその後どうなったのか知りたい気持ちにもなります。

作られた演技ではなく、まさに自分達の毎日を演じたその姿は
骨太で生命力に溢れ、眩しいばかりです。

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