| ファーゴ |
監督:ジョエル・コーエン 出演:フランシス・マクドーマンド、スティーブ・ブシェミ、ウィリアム・H・メイシー カンヌ国際映画祭監督賞、アカデミー主演女優賞
公開が楽しみな「ノーカントリー」のコーエン兄弟が、その名を世界に知らしめたのがこれですね。 いかにも好きな人向けの作品だと思います。 実際に起きたいくつかの事件を参考に作られているそうですが、そんな事はどうでもいい。
登場人物はあまり多くないが、皆個性に溢れ人間臭くとっても魅力的に描かれている。 演じる俳優陣もウィリアム・H・メイシーやスティーブ・ブシェミなど インディペンデンス系からハリウッド大作まで幅広く活躍する名脇役を揃え オープニングの配役クレジットを見るところからすでにワクワク期待してしまう。
偽装誘拐をしてケチな義父からお金を巻き上げようと思っただけだったのに 事態は思わぬ方向へ進み、残忍な殺人事件へと発展。 計画が大きく崩れ焦る首謀者、混乱して暴走する実行犯、 そして登場するのはフランシス・マクダーモット演じる警察署長マージ。 彼女が素晴らしいですね! しかも何故か妊娠した大きなお腹、どうして妊婦にしたのかはすごく不思議だけど 彼女のキャラがこの作品のキモ、とってもいい演技してます。
残酷な殺人シーンがいくつもあるのに、重い印象は全くない、 なんだか滑稽でブラックユーモア溢れる内容 コーエン兄弟独特のセンスを感じます。
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| 4ヶ月、3週と2日 |

監督:クリスティアン・ムンジウ 出演:アナマリア・マリンカ、ローラ・ヴァシリウ カンヌ国際映画祭パルムドール受賞、国際映画批評家連盟賞
カンヌだけでなく、各所で多くの賞を受賞したルーマニアの新鋭ムンジウ監督 舞台はチャウシェスク大統領の独裁政権にあえぐ1987年 とっても女性向けの作品のようだし、期待して見に行ったけど 作品の優劣は別にして後味の悪い苦しい映画だった。 工業化の労働力として人口を増やすため中絶が禁止され 女性は最低でも3人は子供を生むよう義務付けられていたというから 独裁政権とは本当に恐ろしい、生むよう義務付けられる。だって、怖いわ!
そんな時代に、望まぬ妊娠に右往左往する学生と、彼女を助けようと奔走する友人の一日を描いています。 違法手術を頼んだ医者との契約で次々起こるトラブル、予定外の出費に成すすべなく動揺する若い彼女達。 同姓として淡白にこの作品を見ることは不可能だし 気持ちの持って行き所が無い状態になってしまった。
友人の手術を助ける主人公のオティリアは、厳しくなる一方の現実に焦っていく。 一方当事者であるガビツァは、事態に全く対処出来ない上何から何までオティリアに頼りきりで どこか図々しくしたたかさを持ち、私を終始イライラさせた。 朝からオティリアは走りまわってるのに、彼女が用意したビニールシートを寮に忘れたり ガビツァが予約したというホテルの予約が入ってなくて ようやくオティリアが別のホテルを確保しても、ホテルが変ったことに文句を言うし つまらないウソをついて医者を怒らせ、お金が足りなくても何の行動も起こさず ただ事態にオロオロしているだけの全く無責任なダメダメ女なのだ。
オティリアの前向きで、屈しない姿勢には共感をもてるけど ガビツァがあまりにも耐えられない嫌な女なので、ムカついてフラストレーションたまります。
途中導入されるハンディカメラの映像が高く評価されているが、 画面のブレが激しく、気分が悪くなってしまったので 臨場感を出すといってももう少し控えめにしてほしかった気がする。
ともかくガビツァがダメすぎる。 最も軽蔑する一番嫌いなタイプの女だ。 そして彼女に振り回されたあげく、心に傷をうけるオティリア 後味・・・・悪かったです。
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| キューティー・ブロンド |
出演:リース・ウィザースプーン
ブロンドのおバカっぽい女の子が恋のために猛勉強して ハーバードに入って大活躍っていう1作目は リースがあまりにキュートで、ファッションもかーわいくって バカっぽいのにとても楽しい作品だった。 素直なのか天然なのか分らないエルのキャラクターが魅力的で 純粋に映画として架空の世界を楽しむことが出来たし 彼女を取り巻く友人達も個性的で飽きさせない内容です。
調子にのって作っちゃった2作目ははっきりいってもうひとつ。 動物実験を止めさせるため、法案を作って議会を通すんだけど ちょっとやり過ぎ? 出演メンバーは豪華でサリー・フィールドや「24」のクロエなんかも出てますが 話しが・・・なんか無理すぎて面白くなかった。
1作目は無理な展開も楽しく見れたのに これが続編の難しさでしょうか。 今回もファッションは充分に楽しめましたが 後半は見ても見なくてもどうでもいい位になってしまった。
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| 羅生門 |
監督:黒澤 明 出演:三船敏郎、京マチ子、志村喬 ヴェネチア映画祭金獅子賞、アカデミー賞外国語映画賞
1950年公開というから、すでに半世紀前の作品ですが いまだ日本映画の歴史に燦然と輝く逸品をついに拝見させていただきました。
オープニングがですね、まず凄いです。 ドンドン土砂降り、ドバーーーーって、ドドバーーーーーって降ってます。 ハンパじゃないです。 滝のごとく降る雨の向こうに浮かぶ朽ちかけた羅生門 あの雨はかなりインパクトあった 普通の人ならあそこまで雨にこだわらないと思う位の勢いでした。
随所に見られるハッとするカメラワークがまた素晴らしかった。 今見てもこう思うんだから、当時の人達は”オオゥっ!!”ってなったでしょうね。 殺人事件に絡んだ3人が話す事件の真相は全くバラバラ、 誰が本当の事を話しているのか分らない。 それぞれの立場で展開する3つのストーリー、 そして訪れる4つ目の真実。
上手く作ってあるんですよねー 殺人の謎が膨らんでいくのにちっともサスペンスチックになっていない。 泥臭く愚かな人間の業を描き、見るものをハッとさせるメッセージ性に溢れている。 ラストの〆方がまた上手いですよ、志村喬演じる男の使い方がいい!
現代の私たちが当然のように思っている手法も こういう一部の才能溢れる人達が作り出してきたものなんですね。
好きか?って聞かれると素直に「イエス」とはならないんだけど 黒澤監督が世界の映画人に敬愛されているのも なんとなく理解出来るかなあ、と思いました。
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| ミスティック・リバー |
監督:クリント・イーストウッド 出演:ショーン・ペン、ティム・ロビンス、ケビン・ベーコン、ローラ・リニー アカデミー主演男優賞、助演男優賞
うーーーー苦しいーーーー
心が苦しいよーーーーーー
この作品、良く作ってらっしゃるとは思うんですけど 見終わった後の爽快感ゼロ。 充実感もゼロ。
一体どのように心を落ち着かせればいいのか、私どう思えばいいの?!
メインキャストの3人それぞれの微妙な精神状態について あくまで控えめにじっくり撮っていくイーストウッドのやり方はよろしい。 それにしても話が暗すぎる このお話しに救いはあるのでしょうか?
そりゃね、出来はいい作品だと思いますが うっかりと人には勧められないので、自己責任で見て欲しいです。 イーストウッドの職人芸を求める方はぜひどうぞ。
沈んだ心を盛り返すため、何も考えずに笑えるハッピーな映画を見たい・・・。
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